「会話に入っていけない」
「会話が噛み合わない」
「タイミングがズレている」
そう感じることがありませんか?
それは、「ペーシング」について理解することで、
解消できる可能性があります。
目次
無意識のペース
生活をする上で、人にはそれぞれのペースがあるものです。
・時間を惜しんで忙しく動き回る人
・余裕を忘れずにゆっくり動く人
・周りの状況に合わせて調整できる人
など、あなたの周りにもいらっしゃるかと思います。
このような、ペースが異なる人達が会話をする場合、
それぞれが、そのままのリズムでは会話していないことでしょう。
片方は早口で、もう片方はのんびりと、会話を続けている。
そのようなコミュニケーションは、長続きしないものです。
無意識は、変化によるエネルギー消費を嫌うため、
なるべく変化しなくて済むように働きかけてきます。
・「相手」のペースに合わせる
・複数人の中間辺りとなる「場」のペースに合わせる
という状態に、自然となるでしょう。
しかし、ペースを合わせること自体のエネルギー消費が大きい場合、
無意識は抵抗を始め、コミュニケーションを回避するようになります。
相手の負担を減らすためには、自分が合わせることになるでしょう。
そして、自分の負担を減らすには、
「ペーシング」というテクニックを理解する必要があります。
ペーシングの注意点
ペーシングを実施するポイントとしては、
・話し方
・感情
・呼吸
などを合わせる方法が紹介されていることが多いです。
ここで、少し想像してみてください。
・声の調子や大きさ、音程、スピード、リズムなどが自分と同じ
・喜怒哀楽など、同じ感情を抱いている
・呼吸のタイミングが一致している
会話している相手が、このような状態であった時、
確かに、好意的な意味で気になる存在となることでしょう。
しかし、その相手が、
普段はまったく異なる状態で過ごしているとしたら、
「自分と会話する時は、いつもと違う」
と感じることでしょう。
その上で、再び上記の想像をしてみてください。
・声の調子や大きさ、音程、スピード、リズムなどが自分と同じ
・喜怒哀楽など、同じ感情を抱いている
・呼吸のタイミングが一致している
「真似されている」「合わせてきている」と感じませんか?
「ペーシング」は有名なテクニックですので、
知識がある人からは、すぐに見破られてしまいますし、
知らなかったとしても、観察力のある人なら違和感を覚えます。
違和感は無意識の抵抗を生み出しますので、
「ペーシング」に失敗してしまうのです。
そこで、もっと見破られにくい、さり気ない方法をご紹介します。
ペーシングの使い方
それは、「エネルギー位置を合わせる」という方法です。
エネルギー位置が高い場合、
・会話や動作のテンポが速い
・声が高い
という状態となっており、反対にエネルギーが低い場合には、
・会話や動作がゆっくり
・声が低い
などが挙げられます。
「エネルギー位置」という観点であれば、
複数人が集まっている「場」に対しても、「ペーシング」が可能でしょう。
そして、「エネルギー位置」については、
大きく3段階で理解しておくことをオススメします。
1つ目は、エネルギー位置が高い状態です。
特徴としては、
・会話や動作のテンポが速い
・頭から声を出している感じ
・テンションが高い、または興奮している
などが挙げられます。
2つ目は、エネルギー位置が低い状態です。
特徴としては、
・会話や動作のテンポが遅い
・腹から声を出している感じ
・のんびりしている、またはリラックスしている
などが挙げられます。
3つ目は、エネルギー位置が高くも低くもなく、柔らかな状態です。
特徴としては、
・会話や動作が柔らかく、洗練されたイメージ
・胸から声を出している感じ
・周りの視線などを意識している
などが挙げられます。
これらの3段階のいずれかに、エネルギー位置を合わせることになりますが、
常に合わせ続けることは、自分の負担にもなってきます。
その時には、最低でも5往復のやり取りについては、
自分からエネルギー位置を合わせ、それ以降は少しずつ、
自分にとって楽なエネルギー位置へと戻していきましょう。
「ペーシング」が成功していれば、相手や周りの方からも、
全体的に楽なエネルギー位置へと変化していくようになります。
まとめ
「ペーシング」は有名なテクニックですから、
使用していることを見破られると、逆効果になることもあります。
「この程度のことで意味はあるの?」
という、ささやかな範囲でこそ、無意識の抵抗をすり抜け、
本来の効果を発揮するのです。
ぜひ、試してみてください。
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