「ロミオとジュリエット効果って何?」
「上手に活用する方法は?」
という悩みを解決できる記事です。
この記事では、
前半:『ロミオとジュリエット効果』の4つの心理メカニズム
後半:『ロミオとジュリエット効果』の具体例
について説明しています。
記事を読み終えることで、逆境に立ち向かうために、
『ロミオとジュリエット効果』を活用できるようになるでしょう。
目次
由来となった戯曲『ロミオとジュリエット』
由来となった戯曲『ロミオとジュリエット』は、
イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲です。
対立する二つのグループと、それに翻弄されながらも、
障害を乗り越えて結ばれようとする恋人達。
やがてすれ違いにより、悲劇的な結末を迎えることになります。
心理現象としての『ロミオとジュリエット効果』とは
アメリカの心理学者リチャード・ドリスコールが、
140組の恋愛中の男女に対し、ある調査をおこないました。
それぞれのカップルについて、
・熱愛度
・恋への障害度
を数値化し、この2つの相関関係を調べたものです。
その結果、お互いの親が二人の交際に反対しているほど、
恋愛満足度が高くなる傾向が見えてきました。
この現象を、『ロミオとジュリエット効果』と命名したのです。
『ロミオとジュリエット効果』の4つの心理メカニズム
障害によって諦めることなく、
むしろ強い想いで乗り越えようとする心理現象には、
大きく4つのメカニズムがあります。
1.障害
障害の存在によって、自分の感情が抑圧されます。
しかし、その理由が受け入れがたいものであるほど、
抑圧された感情は逆に強まるのです。
2.矛盾の解消
現実と欲求の間に矛盾が存在すると、
欲求を満たすために、現実の解釈を変えてしまうのです。
その結果、自分で自分の説得を始めてしまいます。
3.連帯感
同じ想いを共有する仲間がいることで、
障害に抗おうとする気持ちが高まり、維持されるようになります。
もし仲間がいなければ、いつまでも抗い続けることはできません。
4.一貫性
障害に逆らう行動を何度も取り続けるうちに、
一貫性を保つため、引き返せなくなります。
『ロミオとジュリエット効果』の具体例
『ロミオとジュリエット効果』の4つのポイントを踏まえて、
実際の人間関係などに見られる具体例を2つ紹介します。
不倫などの許されない恋愛
1.障害
倫理的、道徳的な問題の他に、敵対者や妨害者の場合もあります。
2.矛盾の解消
真実の愛として貫こうとするか、あるいは強制されたと言い訳をします。
3.連帯感
恋愛の相手がいることで、障害に立ち向かう連帯感が生まれます。
4.一貫性
何度も相手と会ううちに、後ろめたさはなくなっていき、
自己正当化を強めていきます。
ブラック職場
1.障害
苛酷な労働環境であったり、上司や先輩などの理不尽になります。
2.矛盾の解消
収入が必要であったり、無責任な人間にならないように、仕事を続けます。
3.連帯感
同じく苦しんでいる人が職場内にいると、仲間意識が生まれます。
4.一貫性
ひたすら仕事をこなしていると、やがて慣れていき、
まだ耐えられると自己正当化を強めていきます。
まとめ
『ロミオとジュリエット効果』は、4つのポイントで構成されています。
1.障害
2.矛盾の解消
3.連帯感
4.一貫性
この4つのポイントを押さえれば、
逆境に耐えて、立ち向かう力に変えることができるでしょう。
ぜひ試してみてください。
この記事へのコメントはありません。