原因は快楽ではなく安心だった!依存状態を改善する2つのステップ

この記事は2分で読めます

「やめられない癖がある」

「ついやってしまう行動がある」

「依存しているものをやめたい」

そうお困りではありませんか?


コツを押さえれば、依存している癖や習慣を、
改善することは可能です。


依存は快楽を得るためではなかった

1990年代、ミシガン大学の神経科学者であるケント・ベリッジ氏が、
快楽物質と呼ばれるドーパミンの研究をしていました。

この頃には、
ドーパミンによって快楽がもたらされることは、
すでに常識でした。

すなわち、ドーパミンによる快楽を得るために、
我慢もできずに、長期的な幸せを犠牲にしている。

依存症は、意志の弱い人間がなるものだ。

そう考えられていました。

しかし、その常識が覆ったのです。


それはラットを使った実験でした。

結論だけ言うと、ラットは、
ドーパミンが得られない状態にされても、
快楽を求める行動を止めることがなかったのです。

つまり、快楽を得るためではなく、
「行動すること」そのものを求めていたことになります。


心理的安全に依存する

人間の心理には、

・好き
・欲しい

という、2つがあります。

通常、この2つは一致しているので、何も問題はありません。

しかし、この2つが一致しなかったとき、
人間の意思決定には、「好き」よりも「欲しい」の方が、
とても強力に働きます。

そうなったとき、嫌悪感を示しながらも、
追い求めてしまう行動を取るのです。

これが、依存の状態になります。


恋愛に例えるなら、危険な恋や、
愛してはいけない相手に夢中になってしまう状態も、
依存していると言えます。

それは、快楽を得るためというより、
心理的な苦痛を回避することができたという体験です。

このような体験を繰り返すことで、
「行動」と「心理的な安全」を無意識に結び付けてしまい、
やがて依存状態になります。

そのように一度学習してしまうと、
対象の魅力が失われても、「行動」に執着してしまうのです。


改善するための2つのステップ

得るものがあるならば問題はありません。

しかし、失うものが多いのであれば、改善したいでしょう。

そのためには、以下の2つのステップに取り組んでみてください。


1.改善したい心理的安全を確認する

動機付け研究で有名なものに、
「自己決定理論(SDT)」というものがあります。

これは、人が行動を起こしやすい3つのニーズをまとめたものです。


1つ目は、「自律性」で、
自己の行動を自分自身で決めることに対するニーズ。

2つ目は、「関係性」で、
周囲の人間との関係に対するニーズ。

3つ目は、「有能性」で、
自分の能力とその証明に対するニーズ。


この3つのいずれかが欠けている場合、
人は心理的な苦痛や焦燥感を感じるようになり、
解消する方法を求めるようになります。

自分は何を満たそうとしているのか、確認してみましょう。


2.改善したい習慣をデザインする

ジャーナリストのチャールズ・デュヒッグ氏の著作『習慣の力』によると、
習慣は3つの部品から構成されていると言っています。

それは、

・合図(行動を促すもの)
・儀式(行動そのもの)
・報酬(行動を繰り返す見返り)

です。

つまり、改善したい習慣があるならば、

・合図や報酬を取り除く
・儀式を違うものに入れ替える

など、自分でデザインしてしまえば良いということです。


まとめ

コツを押さえれば、癖や習慣を改善することはカンタンです。

どんな心理的安全が欲しいのかを確認し、
「合図」「儀式」「報酬」を変化させてみる。

ぜひ、試してみてください。


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